大阪外国人材採用支援センター 高井 宏至リーダー、西田 千秋さんに聞く

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ワンストップで、外国人材採用をサポート

 

大阪外国人材採用支援センター

大阪産業局 HR戦略部  人材戦略推進チーム  リーダー  大阪外国人材採用支援センター  コーディネーター  高井 宏至さん(右)

大阪産業局 HR戦略部  コーディネーター  西田 千秋さん(左) 

 

――この支援センターの概要について教えてください。

 

西田さん

2019年4月に外国人労働者を受け入れるための在留資格として「特定技能制度」が新たに制定されました。中小企業の間でも外国人採用を促進するため、大阪においても外国人材採用支援事業を立ち上げることになりました。現在、大阪産業局が、大阪府市の共同事業である「外国人材マッチングプラットフォーム運営委託事業」を受託し、「大阪外国人材採用支援センター」の運営を行っています。これまでは、外国人材採用に必要な 在留資格など、基礎知識を深めてもらうことを目的にしたセミナーやイベントを開催してきました。昨年6月に実施した外国人材採用支援機関等と中小企業経営者・人事担当者との情報交流会は、人材会社も含めて約350社、約500名の方に参加いただきました。

――運営はどのような体制で行われているのでしょうか?

 

高井さん

センターの事務方は3名。そのほかに外国人材採用の専門家や社会保険労務士など約20名の専門家を配置しています。それに加えて、このプラットフォームにアドバイスを行う「連携機関」、外国人材受け入れ促進に関する情報の提供や発信を行う「専門機関」、取引先や会員の中小企業などに対して情報提供する金融機関や商工会議所を中心とした「支援機関」、そして民間の職業紹介事業者や登録支援機関からなる「マッチング機関」など4つの機関と連携し、外国人材の採用マッチングをワンストップでサポートする体制を取っています。

―― 相談件数の推移は?

 

西田さん

昨年度の相談実績は275件で、今年度は1月末時点で既に330件の相談があります。そのうち中小製造業は40%程度。製造業の場合、外国人材の活用が多いため、知り合いの企業がうまくやっていると、「ウチもやってみようかな」という企業が多い印象です。事業開始初年度は全体的に外国人材採用にあたっての基礎的な部分、入口の部分の相談が多かった印象ですが、2年目に入ってからは、具体的に採用をイメージした相談であったり、実際に弁護士の先生方に加わって頂く相談などもあり、相談の幅が広がってきました。

―― 外国人材技能実習制度の見直しが議論されています。相談件数も増えるのでは?

 

高井さん

詳細が決まっていないので何とも言えませんが、一定量は増えることが予想されるものの、爆発的に増えるとは思っていません。むしろ「現行制度の内容を知りたい」とか、「現在、外国人材を活用しているが、これからどう変わるのか?」といった継続的な活用に向けた相談が増えると予想しています。というのも、すでに外国人材を活用している企業の中でも、「在留資格」について理解できていない所も散見されるためです。企業によっては民間の職業紹介事業者や管理会社などに任せっきりにしているところもあるので・・・。

―― 外国人材をうまく活用している企業の特徴や共通点は?

 

高井さん

外国人材の育成に対する経営者の意識が非常に高いことです。例えば、大阪府内で金属加工を手掛けている企業の事例では、ベトナムにも自社工場を持っており、日本国内における各種研修の実施など、外国人社員の育成に対し日本人社員以上のコストをかけられています。

 

西田さん

さきほどお話をした部品加工メーカーにおいては、工場長がベトナム人の方で、「外国人の方が会社に力を与えてくれている」という認識を会社全体で共有されています。また別の会社では、社長さんが現場のことを熟知しており、社員の気持ちも汲み取って意識改革を行いながら、日本人と外国人が分け隔てることなく働けるよう工夫されています。

―― 外国人材の活用を検討する企業へのアドバイスを

 

高井さん

初めて外国人材の活用を検討される企業にとっては、経験値がないことから不安も大きく、採用が決定するまで時間がかかります。一方、業種や雇用形態によって採用コストもまちまちです。ワンストップでサービスを展開していますが、我々は、中小企業の方に在留資格の制度をきちんと理解してもらうことに重きを置いています。検討にあたりご注意いただきたい点として、外国人材の採用は、「総合職」ではなく、在留資格にもとづいた「専門職」の採用になります。これまで社員の募集・採用を「総合職」でしか行ってきたことのない企業にとっては企業経営や組織運営に大きく関係してきますので、そこは十分検討していただきたいです。これから採用活動を進める場合、不安や疑問を多く抱えていらっしゃると思いますので、ぜひ大阪外国人材採用支援センターでの専門家相談をご活用いただけばと思います。

 

【取材・文/饒波(のなみ)正紀、写真/大阪産業局HR戦略部提供】

 

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